これは美しい泉がある森に住むカエルくんの物語。
カエルくんは、命が消えてしまった
かつての恋人を待ち惚けています。

悲しむわけでなく、季節の移り変わりを
君と楽しむ。
”君だったら、雨の音で歌を歌うかな”と、
泉に寝そべり、
雨音を聴きながら想う。

”君だったら、散歩しながら、
きっと花に挨拶するだろうね”と、
花を摘み、雨宿りしたり、

忘れようとしても君への想いは募るばかり。
だから、僕は君を忘れないように。
君と風を楽しむ、花の香りを感じる。

朝が来たら、夜が来る、
花が咲いたら、花は散る、
だから、
きっとまた会える。
そうさ、
僕の人生は美しい。

カエルくん短編物語:Wonderful Life | 僕の人生は美しい
カエルくんは雨の日、突然、彼女と会えなくなりました。今日も昨日のように会えると、タンポポを贈ろうといつもの小石に腰をかけて待っていました。朝がきたら夜がくる、そんな風に彼女と過ごす同じ日は続くと疑わなかったのに、今日は過ぎ去り、そして明日もなかった。止まった刻が理解できず、雨の日も、風の強い日も、タンポポが枯れたけれど、待ち続けました。(続く)