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タイムトラベル

不思議の国のアリスや、ピータラビットなど惹かれて仕方がないイギリスの児童文学への挿絵の世界を、一歩、深入りしてタイムトラベルしたお話です。

テニエル画に憧れ2次創作したドードーさん

私は暇さえあれば、”不思議の国のアリスデジタルコレクション“(https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3947683),や“絵本は舞台”のサイト(https://www.kodomo.go.jp/gallery/asstage/index.html)、“ヴィクトリア朝の子供の本“(https://www.kodomo.go.jp/ingram/index.html)のサイトを見続けてます。

英国の児童文学がお好きな方にはおすすめです!

いつまでも見続けていられます・・いい時代だなぁ・・家に居ながらにしてこんな素晴らしい本を閲覧できる。。紙をめくれたら、興奮してどうにかなってしまいそうです。。

これだけでも、十分、異世界へのタイムトラベルできますが、不思議の国をより魅力的にしているアリスの挿絵の印刷技法と同じで、全て手作業の版画を体験して来ました。体験だったので塩ビ板によるドライポイント(版画の技法のひとつ)でしたが、基本は同じ。

まず、銅版画とは15世紀から始まり、工具を使って直接銅板を彫り、版の表面に作られた凹部にインクを詰め、強い圧力をかけて紙に印刷するもので、何時間にも及ぶ緻密な手作業と豊富な技法です。

活版印刷が導入された15世紀後半以降、イギリスでは書物の文字は活版、挿絵は木版で印刷されるようになりました。16世紀中頃からは挿絵に銅版が使われはじめ、17世紀に入ると銅版による挿絵が主流となります。このような中、18世紀の後半に木口木版を改良し復活させたのが、トマス・ビュイックThomas Bewick(1753~1828)です。木口木版は、銅版画に似た緻密な表現効果が得られるうえ、銅版より仕上がりが早く経費も安い、そして活字と同じ凸版であるため挿絵と本文を同じページに印刷できるという利点がありました。こうして挿絵は、19世紀の中頃には、銅版に代わって木口木版で印刷されるようになり、絵本の世界でも、『不思議の国のアリス』(1865)のジョン・テニエル John Tenniel(1820~1914)の絵や妖精画家リチャード・ドイル Rechard Doyle(1824~1883)の絵を手がけたダルジェルDalziel兄弟のような名彫版師も活躍しました。

引用:ヴィクトリア朝の子どもの本 https://www.kodomo.go.jp/ingram/introduction/index.html

アリスの挿絵を描いた挿絵画家テニエルの絵は、銅板ではなく、木版だったようですが、テニエルの絵を忠実に彫版師が再現していました。

文章で読んで理解はしていたけれど、体験は宝ですね。彫り作業、刷り作業と手作業による職人技の連続で、版印刷の時代を懐古するタイムトラベルでした。

アリスのイラストを試そうかとも思いましたが・・・オリジナル作品のロバとオウムにしました。

ペン画は目の前でどんどんと出来上がっていきますが、版画は刷るまで分からない、次の扉、また次の扉を開けて進む感覚で、4枚目にしてようやく深みと温かさが出ました。

ap 4/4 ロバとオウム Ringo

ここで版画を見るときの豆知識。版画のサインには、ap(アーティスト・プルーフ)限定番号、限定部数の記載があり、作家保存分の事で非売品です。私は、4枚刷り仕上がったのは4枚なので、ap 4/4 (限定番号4枚め/限定部数4枚)だそうです。

版画は、油彩などのようにアーティストが1点ずつ描くのではなく、 版を作り何点かが一度に刷られるものです。 そういう意味では出版物なのですが、本や雑誌のように売れれば売れるだ け刷っているわけではなく、ある決められた限定部数だけ刷られています。 この限定部数はアーティストや作品、技法でまちまちで、 50部のもの、200部のもの、500部以上のものまであり、 アーティストやそのアーティストをプロデュースする人の考え次第ということになります。

アート広場より引用:https://www.art-hiroba.com/tips/print/edition/
ペン画の元絵

なかなか、プレス機や道具がたくさん必要な銅版画を気軽にすることはできないけれど、温かく豊かな体験と時間を過ごすことができました。銅版画の先生と出会えたご縁にも感謝。

今日も読んでくれてありがとうございました。またお会いしましょう。

2021/6/4 Ringo

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