Message Diary

愛と絆の愛猫ネムちゃん

こんにちは。気持ちの良い日曜日でしたね。

今日は、シュレの森のインスタグラムを担当してくれているayakoが投稿してくれました。

昨年末からayakoは愛猫ネムちゃんの闘病を支えていましたが、ネムちゃんは2月25日に虹の橋を渡りました。これまでずっとネムちゃんの暮らしを聞いていましたが、ayakoの愛情は深く深くネムちゃんに注がれていて、ネムちゃんは、ayakoの体の一部、心の一部のような存在でした。

ayakoの愛猫ネムちゃん

Ringoの創作作品を扱うブランドショップ名のシュレの森には物語の背景があり、シュレの森に登場する2匹の猫の名前は、ayakoの愛猫のネムちゃんとリムちゃんからいただいています。ブランド名が、なぜシュレなのか、なぜ森なのか、そんなシュレの森の命名のお話はまた次回に・・・

天使になったネムちゃんのお話は、私からシュレの森のインスタグラムでご報告しようかと思っていましたが、やはり、ayakoに、自分のタイミングでいいので想いを言葉にして欲しい、とお願いしていました。そして、今日、ayakoがインスタグラムで言葉にしてくれました。

私も、今日、言葉にします。

私も辛い別れがありました。今年の3月に絵の恩師の訃報を聞き、世界から突き放されたような喪失感を味わいました。

鉛筆の削り方、筆の持ち方、基礎を指導していただき、そしてイーゼルに向かう私の後ろに立ち、背後から見守る温かな存在感、穏やかに導いてくれていました。先生のあの言葉、導かれたあの鉛筆の線との出会いが無ければ、これまでの絵は描けていなかった。

白い球体を描いたあの日の先生の言葉は、ずっと私を導いてくれています。

“気づくこと。それは観察する、情報を集める、整理する。球体は、柔かいかもしれない、ピンポン球のように軽いのかもしれない、鉄球なのかもしれない、分かっていないのに描くと、それは嘘になる。そして、白い画用紙の中に白い球体、これは影と光を描くということ。光があれば影がある。光の反射、影の重なり、質感を現わせる、物体の存在を証明できる。写真ではなく本物はどんどん変わっていくから、観察していく中で、自分の眼が感じた、あなたの描きたいという衝撃を大切にした方がいい。”

先生の言葉を信じ、観察して描く、根気よく何日も何回も繰り返していると、紙の中に、球体が見えてきて、紙の中に手をゆっくりと漬けながら、壊れないように、取り出すような、地に足の付いていない不思議な感覚に堕ちました。

先生はこの感覚を知っているんだ、美術家はこの領域に達しているんだと、急に目の前に、次の世界の扉が開いたかのように衝撃でした。

次の世界を知れた私にとって、人生を変えた先生でした。悩んだ時、絵画と会話を通して視点が変わる経験をさせてくれる。コロナ禍、会えなくなっていたけれど、メールはやりとりしており、当たり前のようにまた会えると思っていました。

急に断たれた喪失感は大きく、気持ちを言葉にすることは辛い。もう2度会えないことを、もう一度向き合わなければいけなくなるから。2020年から社会を含め、たくさんの命が失われている現実に、SNSもブログも、気軽にできなくなりました。言葉が出てこない。私の心が整理できていないのに、出す言葉は嘘になる。

だけど、なぜ、ayakoにも言葉にして欲しかったのか、それは、ayakoが重ねてきた愛猫ネムちゃんとの間には16年以上、深く温かい愛情が存在していること、これは2匹の猫の愛と絆のシュレの森の物語の重要な真実であり、ayakoの愛はこれからも続くことを残したい。私たちが経験した人生を変えた出会い、そして想いがあることを言葉にして届けたい。

今感じている感性や経験を、描きながら、詩や短編でも物語にすること、気持ちを文字に起こし言葉にすること、を、私に、キッカケを与えてくれたのは、宮崎駿さんの「本へのとびら」でした。

結局、僕は大人の小説には向いていない人間だということを思い知らされました。何でこんな残酷なものを人は読めるのだろう、と疑問に思ってしまってね。児童文学のほうがずっと気質に合うんです」

出典 本へのとびら 宮崎駿著 (69-70ページ)

著書には、上記の引用だけでなく恩師の言葉とも重なることも多く、これでいいんだ、と感じさせてくれました。

私も含め、他人に影響されやすい人は残酷なニュース、文学も教養のためだとしても読まない方が良いかと。。自分が心地よいと思う言葉に溢れる絵本や童話、児童文学を読み、豊かな文化に囲まれ、生まれてきてよかったんだと思いたい。そして、脆弱な心の人や、幼い子どもたちが、幸せな言葉や絵画など作品にたくさん触れれる世界を創りたい、そして増えることを心から願っています。

私たちの経験も、幸せな絵や言葉にし、作品へと残していきます。

今日は、長くなりましたが、最後まで読んでくれて、ありがとうございました。またお会いしましょう。

2021/5/23 Ringo

Instagram | シュレの森 中の人は、RingoとRingo創作物をいつも支えてくれているayakoです。

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